拾得物の届け出を受け付けている警察では、ときどき拾得物に関するトラブルや不祥事が発生することがあります。

警察官の不祥事をけん制する監視カメラ

警察官による拾得物の横領を防止するために、交番には監視カメラが備え付けられています。本当は警察官が犯罪者に襲われるケースがあるため「何かあった際は捜査に役立つから」と説明されているのですが、実際は警察官のネコババを防ぐ目的です。

それでも大阪府警で発覚したように拾得物の横領事件は後を絶たず、警察官のモラル低下や不祥事を防ぐための措置は有効とはいえない状態です。

警察に落とし物を届けるのは正しいことなのか?ときにはゴミが届けられることも…

交番には様々なものが落とし物として届けられます。中には”ゴミ”と判断できるようなものが届けられることも…。

しかしたとえゴミに見えたとしても、交番に届けられた以上は拾得物として扱わなければならず、拾得届も書かなければなりません。そしてこの拾得届が意外と面倒くさい!

拾得日時・場所はもちろんのこと、拾得物の特徴をできるだけ詳しく書かなければなりません。また拾得者がその場にいる場合には拾得者の氏名・住所・連絡先を記載してから拾得届の”控え”も渡します。

それから交番内にある鍵付きの金庫に保管し、拾得台帳に記載した内容をパソコンに入力しなければなりません。そして勤務交代のときには拾得物本体と拾得届を本署の会計課に引き継ぐ必要もあります。ね?めちゃくちゃ面倒くさいでしょ?

これだけの手続きをしなければならないので、警察官は内心「拾得物なんて届けてくるなよ」と思っています。

特にゴミみたいなものが届けられた際には心の中で舌打ちして、そのままゴミ箱に捨てたくなります。しかしそれでもちゃんと拾得物の手続きをとらなくてはなりません。

交番に不在の時に届けられる「机上拾得」

交番勤務でよくあるのがパトロールや事件・事故現場に出動していた警察官が交番に帰ったあと、拾得物が机の上に置かれているパターンです。事件や事故の報告書をまとめて一刻も早く休憩したいときに拾得物があると溜め息が出ます。

拾得物の手続きを踏むのが面倒なので本当はゴミ箱に捨てたくなるのですが、それでも机上拾得扱いとして拾得台帳を書かなければなりません。通常の手続通り記載し、備考欄に「警ら(パトロール)から帰った際、机上に置かれていたもの」と書きます。

このとき面倒くさいからといって「これはゴミだな」と本当に捨ててしまうと、あとでバレた時にもっと面倒なことになります

ゴミ系はよく子どもが拾って届けてくるのですが、このとき親が一緒に届けていたりすると、翌日電話で「○○交番にタオルの落とし物を届け出たのですが、ちゃんと届いていますか?」といった問い合わせがくることがあります。捨てた警察官本人が対応した場合は上手く誤魔化せるのですが、本署の幹部が応対して「届いていません」となったりすると、たとえ休日だろうと該当する交番の勤務員が呼び出されて厳しく追及されます。警察官にとっては本当に迷惑な話です。

落とし物を拾って交番に届け出ることは道徳的には”正しいこと”なのですが、警察官はパトロール(防犯活動)や事件・事故の取り扱いなどやることがたくさんあります。落とし主が現れるとは考えにくいモノについてはわざわざ交番に届け出たりせず、見て見ぬフリをするかゴミ箱に捨ててもらいたい…というのが本音です。

「持ち主が見つかりにくそうな拾得物は届け出て欲しくない」「ゴミはゴミ箱へ」と思っています。

余計な仕事を増やすと警察官の不祥事が増え治安悪化につながる

警察官は公務員なのでどんなに無能でもクビにならず、不景気でも給料が保障されているため世間からの批判を浴びがちです。

「税金泥棒!」と罵られても仕方のない警察官もたくさんいますが、警察官は一般人には想像できないような大きなストレスを抱えていますし、危険のつきまとう仕事でもあります。

そのストレスや危険性を考慮すると決して給料が高いとは言えませんし、クビにできないがゆえにまともに仕事をしている警察官に業務負荷が集中し、より大きなストレスを抱えさせたり心身に不調をきたすことになります。

100円硬貨や壊れた傘など遺失者が現れにくい物品については交番に届けたりせず、自分のポケットにしまうかゴミ捨て場に捨ててください。警察官に余計な負担を強いると治安維持業務に支障が生じ、街の治安悪化につながります。

大阪府警の警察官が行った拾得物横領は許されることではありません。しかし、拾得手続きの煩雑さや警察が処理すべきでないような”ゴミ”でも拾得物として処理しなければならないこと、仕事によるストレスや生活苦など、彼らには彼らなりに犯罪に走らざるを得ない事情があっただろうことを世間の方々には理解してもらいたいと感じました。

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