警察とよく似た組織として、よく暴力団が例示されることがあります。
- 警察:犯罪者を取り締まる仕事
- 暴力団:犯罪を実行する人たち
なので正反対に見えますが、実はよく似た組織です。
警察と暴力団の共通点
警察と暴力団の共通点としては、たとえば
- 上意下達の命令系統を持っていて、目上の人の指示には絶対に服従しなければならない
- 体が資本で体育会系
- 動物と同じで縄張り意識を持っている
- 派閥争いがある
- 「俺たちが一番!」という無駄に高いプライドを持っている
- 人に会ったらまずは疑うことから始める
- ”普通じゃない人”が集まる
- 堅気じゃない雰囲気
などがあります。
細かいことを言うと「当直体制がある」など他にも色々あるのですが、正反対に見える集団でも”組織”であるためか共通点が多いです。
警察も暴力団も始まりは一緒
そもそも日本の暴力団は、警察組織が正常に機能していない戦後の混乱期に「警察では対応できない争いごとを治めるために生まれた」という経緯があるそうです。戦後すぐの時代は今のような事件が発生した際の通報の仕組みが整っておらず、小さな争いごとは頻繁に発生していました。
そんな時代では何か問題が発生したときに警察官に頼ることもできず(というよりは警察官が頼りにならないので)、近所に住んでいる腕っぷしの強い連中がケンカの仲裁をしたり問題を解決したりしていたそうです。
これが暴力団の始まりで最初は歓迎される存在でしたが、次第に「問題を解決してくれる頼れる人たち」から、「自ら問題を起こす問題児」「暴力にモノを言わせてトラブルを起こす鼻つまみ者」に成り下がりました。源流が似た者同士なので、警察と暴力団がよく似ているのも納得ですね。
警察は”民事不介入”なため、現在でも暴力団の方が警察よりも頼りになる場面があります。「鼻つまみ者だけど警察より頼りになることもある」という事情があるからか、今でも暴力団はしぶとく生き残っていますし今後も存在し続けるでしょう。
警察と暴力団の違いは紙一重にすぎず、コインの表と裏です。警察は正義を貫き、暴力団は仁義を貫きながらどちらの組織も続いていくんだろうなあ…。