不当な逮捕だったのでは?

インターネットの掲示板に不正なプログラムを書き込んだとして検挙された男性が、ネットニュースに捜査の実態を暴露して兵庫県警がバッシングされています。

 

上記記事に登場するAさんが実在するのかは不明ですが、たしかに警察でよく見かけるやり取りだなーとは思いました。

元ネタは不正プログラムを書き込んだ疑いで補導された女子中学生の事件

なぜかNHKの報道記事が削除されてしまっていますが、おそらくねとらぼの記事が元でアクセスが殺到し、サーバーが重くなる(サイトの表示速度が遅くなる)ためウェブ担当者が削除したものと思われます。

事件の概要

事件の概要をご存知ない方のために経緯を説明しておきますと、

  1. クリックすると同じ画面が表示され、消えなくなる不正なプログラムのアドレスをインターネットの掲示板に書き込んだとして、愛知県に住む13歳の女子中学生を兵庫県警が補導する
  2. 実際には不正なプログラムというよりも「ジョークプログラム」と呼ばれるイタズラ目的のプログラムでありパソコンやスマホには実害がないプログラムだったことが判明
  3. IT知識のあるプログラマーやウェブ担当者を中心に非難が殺到する
  4. 「兵庫県警の捜査能力に疑問がある」「不当な捜査では」と炎上して海外でも話題になる

というものです。

 

ちなみに女子中学生が貼ったジョークプログラムがどういうものだったかについては、こちらの動画を見ていただけるとイメージできます。

専門知識の不足と不当な捜査

警察の解釈としては「女子中学生が掲示板に貼ったとされるプログラムはブラウザクラッシュ(ブラクラ)と呼ばれるものであり違法!」とのことなのですが、補導の根拠となったプログラムがブラウザをクラッシュさせる不正なものではなく単なる繰り返し表示されるジョークプログラムだったとなると、話が違ってきます。

ITの専門家によれば「補導された女子中学生が貼ったプログラムはブラクラではなくジョークプログラムである」ことが指摘されていますので、兵庫県警はITに関する専門知識がないために不当な補導を行ってしまったということになります。

 

 

先日も警察の人事が無能すぎる件やIT人材が不足している件について取り上げましたが、そろそろ警察側も「このままではマズイ」と自覚した方がよろしいでのは?専門知識を持つ人材が警察には入らず、増え続けるIT犯罪・サイバー犯罪に対応できなくなっています。

ジョークプログラムで不当な補導を行ってしまった件は氷山の一角に過ぎません。給料面などで特別待遇したり交番勤務などで無駄な時間を使わせたりせず、一刻も早く専門知識を持つ捜査員を獲得しなければなりません。

 

海外からも嘲笑される現状では「日本は警察が無能なので犯罪がやり放題!」として世界に名をとどろかせるだけです。

人材の確保、捜査手法の見直しを進めてほしいと思いました。